赤ちゃんの成長に欠かせない粉ミルクですが、その作り方には注意が必要です。適切な温度や濃度、衛生面など、知っておくべきポイントがいくつかあります。そこで、本記事では粉ミルクの作り方での注意点や正しい手順について詳しく解説していきます。毎日の子育てに必要不可欠な粉ミルクを、正しく作れるようになりましょう!
粉ミルクは、母乳が足りないときの補助
粉ミルクの目的は、母乳の分泌が足りないときに使用します。母乳を飲んだ後でも
- 赤ちゃんがお乳を探すような仕草をしている
- 機嫌悪く泣いている
そのような場合は、まだお腹が空いているサインの可能性が高いです。適切な量を飲ませるようにしましょう。
ミルクの量は、飲んだ母乳量や月齢によって変わります。毎回同じ量ではないのでその都度確認しましょう!
粉ミルクをメインでもOK
母乳があまり出ないママも、不安になる必要はありません。100%ミルク(よく、完ミと呼ばれます)にしたとしても、赤ちゃんの成長に悪影響がないことが分かっています。ミルクには、母乳に近い様々な栄養素が含まれている優れものです。
しかし、母乳が大切なのも事実。特に生まれてすぐに分泌される初乳は、できるだけ赤ちゃんに飲ませてあげる方が良いです。
初乳とは
出産後最初の3日間に分泌される母乳のことです。3日から6日までの母乳を移行乳、7日以降を成乳と称します。初乳は成乳よりも約3倍の免疫成分を含み、ウイルスや細菌から身を守る重要な役割を果たします。成乳にも免疫成分は含まれていますが、新生児には母乳を優先し、不足分はミルクで補うのが望ましいとされています。
粉ミルクの正しい作り方
正しい作り方を、明治さんの作り方を参考に解説していきます。
→参考記事わかりやすい粉ミルクの作り方 | 学ぶ粉ミルクについて | ほほえみクラブ 育児応援サイト (meiji.co.jp)
- 消毒済みのほ乳瓶に、ミルク付属の専用スプーンで粉を計量して入れる
- 沸騰後冷ました70℃以上のお湯を、必要量の3分の2程入れる
- 乳首とカバーをつけ、円を描くように瓶を振り、ダマにならないように溶かす
- 乳首とカバーを外し、残り3分の1のお湯または、煮沸後の湯冷ましを足す
- 乳首とカバーをつけ、水に浸したり流水をかけたりして、人肌まで冷ます
以上の手順が、正しい作り方です。
消毒済みの哺乳瓶に、ミルク付属の専用スプーンで粉を計量して入れる
ミルク缶の中に、スプーンが入っています。そのスプーンは、すりきり1杯で20mlのミルクになります。また、ミルク缶の上部にすり切るためのプラスチックの部分があるため、そこですりきりをします。必要なミルク量から計算して、哺乳瓶に粉を入れます。
沸騰後冷ました70℃以上のお湯を、必要量の3分の2程入れる
沸騰直後のお湯を注ぐと、熱で壊れてしまう成分があります。少し冷ましてから入れましょう。
乳首とカバーをつけ、円を描くように瓶を振り、ダマにならないように溶かす
振っても飛び散らないようにフタをつけて、振って溶かします。
乳首とカバーを外し、残り3分の1のお湯または、煮沸後の湯冷ましを足す
ダマがなくなったことを確認したら、お湯または湯冷ましを足して、湯上がり量ぴったりにします。画像のように、泡は無視して液体が線ぴったり合うようにするのが正しい量です。(画像は100ml)
乳首とカバーをつけ、水に浸したり流水をかけたりして、人肌まで冷ます
ボウルやマグカップなどの容器に水を入れ、その中にほ乳瓶を入れて冷まします。縦長の容器の方が、瓶全体が水につかるので、速く冷やせます。激しく泣いていて、すぐにミルクをあげたいときは、流水を瓶に当て、少し瓶を振ることで最も速く冷やすことが出来ます。
気をつけるべき事4選
ミルクを作るときに気をつけるべきことは、以下の4点です。
お湯の温度
粉ミルクそのものや、計量スプーンなどにサカザキ菌やサルモネラ菌などの菌が付着している可能性があります。それらの菌を死滅させ、安全なミルクにするために70℃以上のお湯を使用する必要があります。
調乳前や、乳首の組み立て前の手洗いも、清潔を保つために大切です!
作り置きは絶対に2時間以内に使い切る
調乳後2時間経過したミルクは、衛生的に安全ではありません。使用せず、捨てましょう。
やけどに注意
ほ乳瓶にお湯を入れると、瓶の下部は高温になります。そこを触ったり、お湯を誤って手にかけたりしないよう、注意して調乳してください。
瓶を振って粉を溶かすときは、瓶の上部やカバーを持つようにしましょう。赤ちゃんが泣いていたとしても、焦ることはありませんよ!
濃さは変えてはダメ
スプーンひとさじに対してのお湯の量は決まっています。それを変えてしまうと、赤ちゃんに必要なエネルギーが不足してしまったり、味の違いを赤ちゃんが感じ取ってミルクを飲まなくなってしまったりする危険性があります。正確な分量で作りましょう。
ミルクに対してアレルギー反応が出る場合も
粉ミルクの原料は牛乳です。そのため、乳アレルギーがある子どもはアレルギー反応が出たり、吐き戻したりする問題があります。異変を感じたときは必ず受診し、医師の指示に従いましょう。
アレルギー用ミルクも販売されている
ミルクアレルゲンを除去した粉ミルクも販売されています。普通の粉ミルクよりも1、5倍ほど割高にはなりますが、アレルギーがある子でも安心して飲めるので、是非活用してください。
さいごに
粉ミルクは、ママ以外でも作れます。赤ちゃんの育児に関わる大人が、全員正しくミルクが作れるようになり、負担を分担しながら育児を頑張ってください!
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