子育てを経験したことのある方であれば、イヤイヤ期について一度は耳にしたことがあるでしょう。イヤイヤ期は子どもの自己主張が強まり、親子の摩擦が生じやすい時期として知られています。しかし、一体いつからいつまで続くのか、また1歳や3歳でもイヤイヤ期があるのか、まだ疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、イヤイヤ期の原因や期間、特徴、対処法などについて、現役保育士が子育て中のお悩みを解決するヒントや子どもとの良好な関係を築くためのポイントをお伝えします。
イヤイヤ期の謎に迫る!なぜ子どもはイヤイヤするのか解説
イヤイヤ期の正体に迫ります。なぜ子どもはイヤイヤするのかについて、理由や心理的な成長との関係性を解説します。自己主張が強まる幼児期において、なぜイヤイヤが起こるのかを理解することで、対処法についてのヒントを得ることができます。
1歳半ごろの、自我の芽生えが関係
子供は、1歳半ごろに、自我が芽生えます。すると、自分の意志で「今はこれをやりたい!」「これはいや!」「じぶんでやりたい!」そんな気持ちが芽生えるようになります。その表れとして、イヤイヤ期になるわけです。
イヤイヤ期は、成長の証
全くイヤイヤしないと、「この子、自我が芽生えているのかな?」と、保育士は逆に気になってしまいます。適切な時期にイヤイヤすることは、むしろきちんと成長している証なので、喜ばしいことなんです。
子どものイヤイヤに初めて直面したら、「キタキター!」と喜ぶとともに覚悟を決めましょう!(笑)
いつからいつまで?イヤイヤ期の期間とその特徴を徹底解明
イヤイヤ期の期間や特徴について詳しく紹介します。多くの場合、1歳半から2歳頃に始まり、3歳半から4歳未満に収まることが多いですが、個人差もあります。イヤイヤ期の特徴や兆候についても解説するので、自分の子どもの行動を客観的に見つめることができるようになります。
その場の気分で嫌がるようになったら、イヤイヤ期の始まり
今までは大人が促したら素直に聞いてくれたのに、なんとなくで嫌がり始めたら、イヤイヤ期のスタートと思っていいでしょう。1歳半ごろの自我の芽生えのタイミングで、イヤイヤ期は始まります。
イヤイヤ期が収まるのは、理屈がわかる3歳半ごろ
子供が育って、大人が言う理論や理屈が理解できるようになる3歳半以降に、収まることが多いです。もちろん、子供によって個人差はあります。大人が説明したときに、いつもはイヤイヤと癇癪を起していた子が、「分かった」と理解してくれるようになった瞬間は、「これがイヤイヤ期の終わりか!」と感動します…!
イヤイヤ期への向き合い方アドバイス
イヤイヤ期における子どもへの具体的な対応を紹介します。子どもとの良好な関係を築くためのヒントに。
正面衝突はNG!大人の知恵を見せる
やるべき事を「ヤダ!」といっている子に、「やりなさい!」と言うのはNG。めちゃくちゃ褒めてみたり、逆にやってほしいことを「絶対にやらないでね!」と言ってみたり、1度離れて気分を変えてみたり。大人の方が賢いのですから、いろんな工夫をしてみましょう。
「じぶんでやる!」は、時間が許す限り自分でやらせる
子どもは、できないであろう事でも、自分でやりたがりますよね。その場合は危険が無く、親に時間と気持ちの余裕があるのであれば、自分でやらせるようにしてみましょう。自分には何が出来て、何が出来ないのかを、子どもは学んでいきます。
「余裕がない時はどうしたらいい」?それはもちろん、強制終了です。大人の都合が最優先でOKですよ。
イヤイヤ期の事向き合うには、大人の余裕が何より大切ですね!
親の悩み解決!イヤイヤ期とは何か、その本質を理解しよう
イヤイヤ期の本質について理解することで、親の悩みを解決できるかもしれません。子どもの心理的な成長や発達段階とイヤイヤ期の関係性を考察し、より深く理解することを目指します。イヤイヤ期に対する親の心構えや考え方も取り上げます。
自分で決めたがる、やりたがる。大人の事情は無視
自我が芽生えると言うことは、自分のことを自分で決め始める時期でもあります。それに加えて、大人の事情や理屈はまだ理解が難しいです。その結果、気分じゃないと「イヤ!」と言ったり、出来ないことを「じぶんでやる!」と言ったりします。
理屈が通じないため、正論が通らないことを前提に対応する
大人としては、正論を言えば子どもに動いてほしいと思いがちですが、その思いは捨てましょう。
例えば、気温7度の寒い日に上着をいやがったとしましょう。「寒いから上着着て」と言っても、着る気になることはないでしょう。それよりも、「ちょっと穴に手を入れてみて」と上着に袖を通させてみたり、袖を通す前から「チャックできるの?すごーい!」と褒めながら袖を通してあげて、チャックを一緒にやってから「出来たねー!」と喜ぶ。あの手この手で、様々なやり方を試してみてください。
正論より、うま~くやる。これを忘れないようにしましょう!
イヤイヤ期がない子って本当?その背後に潜む事情とは
一部の子どもにはイヤイヤ期がほとんど見られないということもあります。それにはどのような事情や背景があるのでしょうか。イヤイヤ期のない子どもの特徴や家庭環境などについて探求します。
性格や個人差で、イヤイヤ期がない子もたまにいる
イヤイヤ期は、ほとんどの子にありますがごくたまに無い子や、短い子も居ます。その子の共通点として、おとなしい性格や、理解力が高くて大人の理屈が理解できてしまうという事があります。
大人の顔色を伺わせすぎていないか注意
大人が、子どものイヤイヤを押さえつけるように圧をかけたり怒鳴っていたりすると、大人の顔ばかり見る子になってしまいます。そうなると、自分から挑戦をしなくなったり、自分で考えられなくなったりしてしまうかもしれません。
子どものイヤイヤにうんざりするときもあるかもしれませんが、根気よく対応ていく必要がありますね!
年齢ごとのイヤイヤ期の特徴と対処法
年齢ごとのイヤイヤ期の特徴と対処法を具体的に紹介します。1歳から3歳ごろまでの各段階でのお子さんの心理的な変化や行動パターンについて詳しく理解し、適切な対応策を見つけることができます。
その場の気分。盛り上げれば何とかなる2歳まで
2歳までは、大人が大げさに褒めたり、ちょこっと言い方を変えたり、大人がテンション高くノリを作れば、子どももノって、なんとかなる時期でもあります。ただ、理屈はまだ分からないので、交渉(今○○やってもいいから、終わったら○○ね。といった駆け引きなど)はできないです。2歳半ごろから、だんだんと交渉もできるようになってきます。
ごまかしがきかなくなってくる3歳まで
2歳半頃からは、しっかりと子どもなりの理由があるイヤイヤが増えます。また、自分の意見を通したいがために、目的を持ってイヤイヤする賢さも出てきます。(例 お迎えが来たけど、まだ遊びたいから泣く。お菓子を見つけ、食べたいと泣く)
大人が、どうせ覚えていないだろうと思って「後でならいいよ」と言ったことをしっかり覚えていて、催促されることも。本当に、ごまかしがききません。しかし、だんだんと理屈も通じるようになってきます。
NGな対応に要注意!イヤイヤ期に効果のない接し方
イヤイヤ期においては、特定の対応方法が効果的でない場合があります。NGな対応に要注意し、イヤイヤ期をより円滑に乗り越えるための接し方について紹介します。子どもの心に響く対応策を見つけることが大切です。
正面衝突はNG
正論で正面衝突はNGです。子供には正論が通らないことを前提に考えましょう。あの手この手で、うま~くやるのが、親子ともにストレスをためない事につながります。
ダメなことは、しっかり理由も併せて伝えないとNG
ダメなことは、理由も併せて伝えることで、子どもがだんだんと理屈を理解できるようになっていきます。ただ、タイミングがとても重要で、子どもが怒っているときに言っても、子どもは聞いていません。あの手この手が成功し、子どもの機嫌が良いときか、落ち着いているタイミングで伝える方が、効果的です。
さいごに
「どんな子どもも言うことを聞くようになる魔法」なんてものがあればいいですが、そんなものありません。ときに大人のやり方が上手くいき、ときに強制終了してギャン泣きされたり、そんな今しかない子育て生活を楽しんでくださいね!
イヤイヤ期に悩む方は、叱り方にも悩んでいる方が多いです。
子どもの叱り方は、こちらの記事で解説しています→【保育士が解説】子どもに伝わる叱り方
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