子どもがご飯を食べないと、保護者はとても不安になってしまいます。いつも食欲旺盛な子どもでも、突然食が細くなることもありますよね。体調不良や食べる前にお腹を満たしていたり、お菓子などの間食が多すぎることが理由となることもあります。
1歳児の食欲には個人差があり、成長の過程において食べムラが出ることも珍しくありません。本記事では、1歳児の食べない原因や対策を保育士が解説します。
この記事を読んでわかること
- 食べない原因、理由
- 楽しく食べるために大人が注意すべきこと
- 1歳児が食べやすい食材リスト
1歳児が食べない、原因と理由
1歳児がご飯を食べない理由は様々ですが、以下のようなものが考えられます。
1. 新しい食材や味への抵抗
1歳児は成長の過程で新しい食材や味に対して抵抗を示すことがあります。いわゆる食べず嫌いです。新しい食材を取り入れる際には、少量から始めて徐々に慣れさせるようにしましょう。
2. 食事中の環境や雰囲気
食事中の環境や雰囲気も子どもがご飯を食べない理由として考えられます。テレビをつけたまま食事をさせたり、大人の話し声がうるさい場所で食事をさせたりすると、子どもは食事に集中できないことがあります。食事の時間はできるだけ静かな場所で家族が集まり、楽しい会話をしながら食べるようにしましょう。
3.イヤイヤ期の影響
1歳児は、イヤイヤ期真っただ中です。そのため、子どもはその時の気分で嫌がったり、食べなかったりします。イヤイヤ期に関しては、こちらの記事で解説しています→イヤイヤ期はいつからいつまで?1歳や3歳でもあるのか、保育士が解説
4.お腹が空いてない
前の食事から時間が空いてない、間食が多いなどの理由で、お腹が空いてないからご飯を食べない場合もあります。食事の間隔をあけることと、間食を上げすぎないようにすることを意識しましょう。
よく食べるために、気を付けるべき4か条
食事中は怒らない。軽く注意する程度でOK
子どもがご飯を食べない場合、保護者はついイライラしてしまうこともありますが、食事中は怒ることは避けましょう。怒られすぎると、食べること=怒られる時間と思うようになり、食べること自体が嫌になってしまいます。ご飯は楽しい時間にしたいですね。
遊び始めたら軽く注意する程度で、無理に食べさせようとすると逆効果です。集中力が切れたら、食事は終わりにしましょう。
空腹を大切に
子どもがご飯を食べない場合、まずは空腹を大切にすることが大切です。食事の時間を守り、おやつや間食を控えることで、子どもにとって本当の空腹感を感じさせることができます。ただし、栄養バランスに気を付けるため、十分な栄養を摂れるようメニューを工夫しましょう。
また、しっかりと体を動かして、エネルギーを消費することも大切です。公園へ行って遊ぶなどして運動する時間を作り、お腹を空かせられるようにしていきましょう。
お菓子など、間食のあげすぎに注意
子どもの間食についても注意が必要です。お菓子やジュースなどの甘いものを頻繁に与えると、子どもはすぐお腹いっぱいになります。栄養面でも偏りが生じるため、間食は控えめにするよう心掛けましょう。
基本的に、お昼ご飯から夜ご飯までの時間が長いので、15時ごろにおやつを食べるのが一般的ですね。その時間以外の間食はなるべく控えましょう。
濃い味付けは避ける
一度濃い味に慣れてしまうと、同じくらい濃い味でないと、美味しいと感じられなくなっていくものです。そうすると、塩分の取りすぎになりがちに。
特に、市販のものは大人と同じ味付けと変わらないくらいの濃さの商品が多いです。大人がまず味見して薄めるなどの工夫をし、できるだけ自然な味付けを心掛けましょう。
1歳児が食べやすい食材リスト

親として、また保育士の1歳児担任としての経験がある僕が、「子どもが実際に食べた食材や料理」をリストアップします!ぜひ参考にしてください。
肉系
重要なのは、噛みちぎれる固さなことです。スジがあったり、脂身が多かったりすると、嫌がる子が多いです。
- 鶏ささみ
茹でてほぐしたり、スープやおかずに混ぜると、柔らかく調理できて食べやすくなります。
- 鶏もも
ささみと同様、柔らかいので おすすめです。唐揚げはとても人気ですね。
- ひき肉
小さく細かいので、食べやすいです。ハンバーグや煮込み料理など、様々な料理に使用できます。
魚
魚は、一口のサイズが重要です。魚を口に入れた後、いつまでも口の中に残ってしまう現象、あるあるではないでしょうか?その原因は2つ。子どもがどんどん口に入れてしまうこと。もう一つは、一口のサイズが大きいこと。このせいで、噛んで飲み込める容量を超えてしまうため、いつまでも口にためてしまうんです。サイズには注意しましょう。
また、ブリのような脂こってりで身がぐにゅっとしているものは不人気で、身がしっかりとした魚が人気です。
- 白身魚
焼いたり蒸したりして、骨を取って一口サイズに切ります。柔らかくくせのない味なので、食べてくれる子は多いです。
- しらす
ご飯に乗せたり混ぜたりすると、バクバク食べてくれます。塩分が高いので、入れすぎないようにしましょう。また、エビやカニも混ざっているので、アレルギーにも注意が必要です。
野菜
野菜は、苦みをやわらげる工夫が重要です。苦みは本能的に拒否反応が出るため、やわらげたほうが食べてくれますし、栄養も変わりません。味に慣れていくという観点から言っても、強い苦みをわざわざ感じる必要はないです。逆に、元から甘い野菜は、食べてくれる子が多いです。
緑の野菜は、見た目でイヤイヤされやすいため、原形がないくらいにすりつぶしたりマッシュして利するほうが食べやすくなります。
- かぼちゃ
甘めに煮るのがおすすめです
- サツマイモ
焼いたり蒸したりして、食べやすいサイズにしてあげましょう
- トマト
カットして出しましょう
- 大根
味噌汁などの、汁ものがおすすめです
海藻
- わかめ
味噌汁に入れたり、サラダや酢の物に入れましょう
- のり
そのままでも食べますし、ご飯にちぎって混ぜ込んだり、海苔巻きにするといいです
発達曲線から外れていなければOK
最後に、子どもの成長曲線を確認しましょう。食べムラがある場合でも、子どもが健康に成長しているのであれば心配はありません。成長曲線が外れている場合や体調不良の症状がみられる場合には、専門家に相談することをおすすめします。
さいごに
大人がストレスを感じすぎず、楽しく食事介助ができるといいですね。是非この記事を参考に、実践してみてくださいね。
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